慰謝料請求は弁護士に頼まなくちゃダメですか?
自分で対応できるなら弁護士に頼まなくても問題はないよ。
でも自分でやるのは大変そうなんですよね。
その通り。
全部自分でやるのはかなり大変だと思うよ。
やっぱり弁護士に頼んだ方がいいのかな?
不倫の証拠を入手できたら、次は不倫相手に慰謝料請求をしていく必要があります。
慰謝料請求を自分でやった方がいいのか、弁護士に依頼した方がいいのか悩みますよね?
あなたにとってどちらがいいのかを見ていきましょう。
弁護士に依頼した方がいい人
- 慰謝料請求から解決までの流れがほとんど分からない人
- 仕事等で時間が取れない人
- 慰謝料請求の一番の目的がお金じゃない人
- 不倫相手とは一切話をしたくない人
- 夫が慰謝料請求に協力的ではない状況にある人
慰謝料請求って人生で何度もあるものではないと思います。
そのため、多くの人がどうやって慰謝料請求をして解決までもっていくのか分からないはずです。
色々とネットで情報を収集するのも時間がかかりますし、あなたの状況にピッタリ当てはまる事例も少ないでしょう。
調べた結果が本当に適切かも判断の仕様がありません。
なにより不倫をされるという辛い状況の中、自分で調べながら、さらに相手の対応をするというのは困難を極めます。
慰謝料請求のやり方が分からない人や調べる時間の無い人は、弁護士に依頼した方がよいでしょう。
また、デメリットでも書きますが、金銭面で不安の無い人、慰謝料より「不倫相手と夫を二度と関わらないようにさせたい」等の金銭以外の目的がある人は弁護士に依頼すべきです。
自分で慰謝料請求する一番のデメリットは不倫相手と話をしなくてはいけないことかもしれません。
不倫をされて精神的に難しい状況の中、不倫相手と交渉をすることはかなりのストレスになるはずです。
しかも、多くの不倫相手は反論し、慰謝料の減額を求めてきます。真摯に反省し、慰謝料を言い値で払う人はほとんどいません。
不倫相手との交渉中、常に冷静でいられる人なら問題ありませんが、怒りで言ってはいけないことを言ってしまう可能性もあります。
不倫相手と話したくない人、交渉に不安のある人も弁護士に依頼しましょう。
慰謝料請求をする前に、夫に不倫していることを指摘する人も多いと思います。
その際、夫が不倫を認めなかったり、不倫相手への慰謝料請求に協力的ではない場合、自分で対応するのは難しい可能性が高いです。
あなたに協力的でないということは、不倫相手に協力的ということですので、不倫相手が有利になるよう働きかけをするはずです。
それを覆すための効果的な反論をするのは難しいですし、夫が不倫相手に協力的な場合、交渉では解決せず、裁判をすることになる可能性が高くなる傾向があります。
裁判自体も自身で行うことはできますが、やはり、大変だと思いますので、夫が協力的な状況にない人も弁護士に依頼した方がよいでしょう。
弁護士であれば、その都度、適切な対応を取ってくれますし、疑問点があれば、すぐに回答をくれるはずです。
また、あなたが、こうしたらいいんじゃないかと思いついたことも、実は法的に問題があるからしない方がいい等の指摘もしてくれます。
弁護士に依頼をすれば、納得感のある解決ができるはずです。
逆に、これらのどれにも当てはまらないという方は、ご自身で請求してみてもいいかもしれません。
弁護士に依頼するデメリット
弁護士に頼むことの一番のデメリットは、弁護士費用が発生することです。
それ以外は無いと考えてもいいかもしれません。
弁護士費用がいくらかかるのかは各事務所によって異なりますが、不倫相手から回収した慰謝料の半分程度が実際にあなたの手元に残ると考えておけばよいでしょう。
つまり、不倫相手に慰謝料100万円を支払わせることに成功した場合、その半額の50万円程度は弁護士費用に消え、残りがあなたに入ってくる金額ということです。
個人的には、結構高いなぁという印象です。
弁護士費用とご自身が得たいと考える金額をよく考えたうえで、弁護士に依頼するかどうかを検討いただければと思います。
弁護士以外(司法書士や行政書士)に依頼するのはどうか?
弁護士ではなく、司法書士や行政書士に頼むのはどうでしょうか。
司法書士は主に不動産の登記を業務としていますが、多くが研修を受け、認定司法書士というものになっています。
この認定司法書士という人たちは、一定の範囲内であれば弁護士とほぼ同じことができます。
一定の範囲というのは、140万円以内の事案への対応です。
つまり、あなたが慰謝料として140万円を超えない金額を請求するのであれば、弁護士に依頼しても司法書士に依頼してもできることはほとんど同じです。
ただ、140万円を超える慰謝料請求の代理人はできませんし、細かいところだと離婚や養育費等の法律相談も受けてもらえません。
また、やはり相手との交渉となると弁護士の方が慣れていることが多く、同程度の費用を支払うのであれば、司法書士ではなく、弁護士に依頼した方がよいとは思います。
行政書士に頼むメリットは圧倒的に費用が安いという一点に限ると思います。
ただ、行政書士は代理人として動いてくれるわけではなく、単なる書面作成代行ですので、不倫相手との交渉はしてくれません。
一応、法的なアドバイスもしてくれるとは思いますし、法的効力のある書面を作成してくれるはずですが、調べれば書面自体は自身でも作成可能です。
どうせ慰謝料請求を頼むのであれば、多少費用はかかっても全てを任せることができる弁護士に依頼した方がいいと思います。
イレギュラーな対応が必要になった時の安心感は別格です。
どのタイミングで弁護士に依頼すべきか
慰謝料請求の最初の段階から弁護士に相談するのではなく、とりあえず自分で請求してみて、ダメそうだったら弁護士に依頼したい、という人もいると思います。
例えば、「不倫相手に300万払えという内容証明を送ったけど返事が返ってこない」という状況になって初めて弁護士に依頼することに問題はないでしょうか。
結論から言うと、問題ありません。
返事が返ってこないからと、無駄に何通も書面やメッセージを送るよりは弁護士に依頼した方が賢明です。
では、上記の内容証明を送った後、不倫相手から返事があり、交渉をしたが交渉が決裂した場合はどうでしょうか。
この場合も、概ね問題ありません。
ただ、交渉内容によっては、もっと前に弁護士が介入していた方が慰謝料を多く取得できたということはあり得ます。
また、交渉状況によっては、依頼を受けられないという事務所も出てくるかもしれません。
一般的には、最初から弁護士に依頼した方がスムーズであるとは思いますが、まずは自分で請求して、行き詰ったら依頼でもほとんど問題はありません。
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